Quoted Printableエンコーディングについて
Quoted-Printableは、7ビットデータパス上で8ビットデータを送信するために印刷可能なASCII文字を使用するコンテンツ転送エンコーディングで、8ビットクリーンでないシステム向けに使われます。国際文字を含むメッセージの送信にメールシステムで一般的に使用されます。
Quoted Printableの一般的な用途
- 国際文字を含むメールメッセージ本文(MIMEエンコーディング)
- レガシーシステムを通じた特殊文字を含むテキストの送信
- バイナリデータをテキストエディタで読みやすく編集可能にする
- 非ASCII文字を含むメールヘッダー(やや異なる形式)
- メールメッセージのテキストフォーマットを保持する
Quoted Printableの動作原理
Quoted Printableエンコーディングは以下の基本ルールに従います:
- 印刷可能なASCII文字(値33から126、61を除く)はそのまま表現されます
- 印刷不可能な文字はイコール記号(=)に続けて文字の16進ASCII値で表現されます
- イコール記号(=)自体は=3Dとしてエンコードされます
- 76文字を超える行は「ソフトラインブレーク」(行末の=)を挿入して分割されます
- スペース(32)とタブ(9)はそのまま表現可能ですが、行末ではできません
MIME標準
Quoted PrintableはMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)標準の一部で、RFC 2045で定義されています。これはBase64などの他のエンコーディングと共に使用され、添付ファイルや特殊文字を含むメールメッセージが異なるメールシステム間で確実に送信されるようにします。
利点と制限
利点:
- 主にASCIIのテキストに対して人間が読みやすい
- 非ASCII文字が少ないテキストに対して効率的です
- 改行とフォーマットを保持する
制限:
- バイナリデータや多くの特殊文字を含むテキストに対してはBase64より効率が悪い
- 他のエンコーディングと比べて正しく実装するのがより複雑
- 改行と空白の取り扱いに特定のルールがあります
Examples
プレーンテキスト | Quoted Printable |
---|---|
Hello, World! | Hello, World! |
Café | Caf=C3=A9 |
Smith & Co | Smith & Co |